151021 初版 151024 更新
2次式 \(f(x)=x^2-2px+p+2\)
方程式 \(f(x)=0\) の解がともに 1よりも大きくなるような, 定数 \(p\) の値の範囲を求めてみよう。
方程式論を本格的に学習すると,
次のようなアプローチをするのだが,
それだったら,2次関数の理論のほうがわかりやすいという話がある。
2つの解を α, β とする。
方程式 \(f(x)=0\) の解がともに 1よりも大きい条件は
\(D\geqq 0\) … ①
かつ \((\alpha-1) + (\beta-1)> 0\) … ②
かつ \((\alpha-1)(\beta-1)> 0\) … ③
② について,
放物線\(y=f(x)\) の軸が x = 1 よりも右にあることと同じ
実際
\(\dfrac{\alpha+\beta}{2} > 1\) と変形できるから
③ について,
\(\dfrac{f(1)}{a}> 0\) と同じ
実際,f(x) を 方程式の解を用いて表すと
\(f(x)=a(x-\alpha)(x-\beta)\)
すなわち,\(f(1)=a(1-\alpha)(1-\beta)\) \(=a(\alpha-1)(\beta-1)\)

だから

a を正の数とする。
方程式 \(f(x)=0\) の解がともに 1よりも大きい条件は
\(D\geqq 0\) … ① かつ \(\dfrac{\alpha+\beta}{2}>1\) … ② かつ \(f(1)> 0\) … ③
これは2次関数を用いた説明と同じである。
③ は解と係数の関係を使うよりも計算ミスが少ない。