不等式 \(\left|x-1\right| > 2\)を解け。
\(f(x)=\left|x-1\right|\)とする。
| x | 
… | 
-2 | 
-1 | 
0 | 
1 | 
2 | 
3 | 
… | 
| \(f(x)\) | 
↘ | 
3 | 
2 | 
1 | 
0 | 
1 | 
2 | 
↗ | 
 
f(x)=2 となる x はふたつある。
f(x)=2 を満たす x をα, β (α < β)とすると,
不等式の解は x < α または β < xである。
ここは,方程式の出番である。
方程式を解くということは,数学のよさのひとつである。
\(\left|x-1\right|=2\)
\(x-1=2\) または \(x-1=-2\)
x = 3 または x= -1
よって,不等式の解は x < -1, 3 < x
形式的に解くこともできて,
\(\left|x-1\right|>2\)
⇔ \(x-1 < -2\) または \(2 < x-1\)
⇔ \(x < -1\) または \(3 < x\)
不等式の形式的な処理は,気をつけなければならない。
⇔という記号も素人は使わないほうが無難である。
形式的な処理は,意味が分かっている人にしかできないことなのだ。
不等式を解くのは計算だから,正解が出て,
必要に応じて説明ができればよい。
また,不等式 \(\left|x-1\right| \leqq 2\)の解は,
\(-1 \leqq x \leqq 3\)
補集合の考えも大切である。
グラフ1 \(y=|x-1|\)
絶対値つづき 
グラフと不等式へもどる