150507 初版 150507 更新
円の性質
定理
1つの弧に対する円周角の大きさは一定であり,
その弧に対する中心角の大きさの半分である。
定理
4点A, B, P, Qについて,
点P, Q が直線AB に関して同じ側あって,
∠APB = ∠AQB ならば,4点A, B, P, Q は1つの円周上にある。
定義
多角形のすべての頂点が1つの円周上にあるとき,
その多角形は円に内接するといい,
その円を多角形の外接円という。
三角形は必ず円に内接する。(外接円が存在する)
三角形以外の多角形は必ずしも円に内接するとは限らない。
定理
四角形が円に内接するとき,次の (i), (ii) が成り立つ。
(i) 四角形の対角の和は 180° である。
(ii) 四角形の内角は,その対角の外角に等しい。
定理
次の(i), (ii) のどちらかが成り立つ四角形は円に内接する。
(i) 1組の対角の和が 180° である。
(ii) 1つの内角が,その対角の外角に等しい。
円と直線の位置関係は次の場合がある。
[1] 2点で交わる
[2] 接する
[3] 共有点をもたない
定理
円の外部の1点からその円に引いた2本の接線について,
2つの接線の長さは等しい。
定理
円Oの弦ABと,その端点Aにおける接線ATが作る角 ∠BAT は,
その角の内部に含まれる弧ABに対する円周角 ∠ACB に等しい。
定理
円の2つの弦AB, CD の交点,またはそれらの延長の交点を P とすると
PA・PB = PC・PD
定理
円の外部の点P から円に引いた接線の接点をT とする。
P を通る直線がこの円と2点A, B で交わるとき
PA・PB = PT2
定理
2つの線分AB と CD, またはAB の延長とCD の延長が点P で交わるとき,
PA・PB = PC・PD が成り立つならば,4点A, B, C, D は1つの円周上にある。
半径が異なる2つの円の位置関係には次の場合がある。
[1] 一方が他方の外部にある
[2] 1点を共有する (外接する)
[3] 2点で交わる
[4] 1点を共有する (内接する)
[5] 一方が他方の内部にある
2つの円が接するとき,接点は2つの円の中心を結ぶ直線上にある。
定義
1つの直線が,2つの円に接しているとき,
この直線を2つの円の共通接線という。
2つの円の共通接線の本数は,
2つの円の位置関係により,次のようになる。
[1] 一方が他方の外部にある   共通接線が4本
[2] 1点を共有する (外接する)   共通接線が3本
[3] 2点で交わる   共通接線が2本
[4] 1点を共有する (内接する)   共通接線が1本
[5] 一方が他方の内部にある   共通接線がない