順列 4桁の整数を作る

180603 初版 180603 更新
n個から r個とって1列に並んでいる場合の数を \({}_n{\rm P}_r\) で表します。
6つの数字123456 から 3つとって並べる方法を考えます。
最初の2つが12 だとすると,3つめは 4とおり あります。
最初の1つが1 だとすると,2つめは 5とおり あります。
したがって,最初の1つが1 だとすると, あと2つは 5 × 4 の 20とおり あります。
したがって,並べる方法は \({}_6{\rm P}_3=6× 5× 4\) で 120とおり あります。
一般に, \({}_n{\rm P}_r\) は n, n-1, n-2,…, n-r+1 の積です。
すなわち, \({}_n{\rm P}_r=\dfrac{n!}{(n-r)!}\)
n個のすべてを1列に並べる方法は n! です。
このうち,先頭から r個の並べ方を問題にして, 残り n - r(個)の並びは問題にしないと, この式を解釈することができます。

0, 1, 2, 3, 4, 5 の6個の数字で4桁の整数を作ることを考えます。
同じ数字は使わないことにします。
最高位千の位が 0 のものは 4桁の整数とは言わないことにします。
千の位が 1 のものは \({}_5{\rm P}_3\) の 60個あります。
千の位が 2, 3, 4, 5 のものも同じだけありますから,
全部で 300 個あります。
このうち,奇数のものは何個あるか求めてみましょう。
一の位が 1 のものは,
千の位が 2 のものが,\({}_4{\rm P}_2\) の 12個あります。
千の位が 3, 4, 5 のものも同じだけありますから,
48個あります。
一の位が 3, 5 のものも同じだけありますから, 全部で 144 個あります。
分類 の考えが大切です。
このうち,偶数のものは何個あるか求めてみましょう。
補集合の考えを使うと,156個であることがわかります。
一の位で分類して求めてみましょう。
一の位が 2 のものは,
千の位が 1 のものが,\({}_4{\rm P}_2\) の 12個あります。
千の位が 3, 4, 5 のものも同じだけありますから,
48個あります。
一の位が 4, のものも同様に 48個あります。
一の位が 0 のものは,
千の位が 1 のものが,\({}_4{\rm P}_2\) の 12個あります。
千の位が 2, 3, 4, 5 のものも同じだけありますから,
60個あります。
確かに全部で 156 個あります。
分類 の考えが大切です。
4200より大きい数はいくつあるか求めてみましょう。
千の位が 5 のものは \({}_5{\rm P}_3\) の 60個あります。
千の位が 4で百の位が2 のものは \({}_4{\rm P}_2\) の 12個あります。
百の位が 3, 5 のものも同じだけありますから,
千の位が 4 のものは 36 個あります。
したがって,96個あることがわかります。
小さい順に並べたとき3412は何番目か求めてみましょう。
千の位が 1 のものは \({}_5{\rm P}_3\) の 60個あります。
千の位が 2 のものも同じだけあります。
ここまで 120個あります。
上2桁が 31 のものは,\({}_4{\rm P}_2\) の 12個あります。
上2桁が 32 のものも同じだけあります。
ここまで 144個あります。
上2桁が 34 のものも 12個ありますが,
それは順に
3401, 3402, 3405
3410, 3412, 3415
3420, 3421, 3425
3450, 3451, 3452
したがって,149番目であることがわかります。