5人でじゃんけんをする

180603 初版 180603 更新
5人でじゃんけんを1回することを考えます。
5人に1番から5番まで番号を振ります。
手をA, B, C として,
A は B に勝つ,B は C に勝つ,C は A に勝つ手とします。
手の出し方は 35 の 243 とおり です。
1人だけ勝つ場合を考えます。
勝負がつく場合,5人で出す手は2種類です。
例えば,A, B の2種類とすると, ABBBB と出すことになります。
A を出すのは1番から5番までの 5 とおり あります。
5つから1つとる組合せ \({}_5{\rm C}_1\) と 考えることもできますし,
ABBBB を一列に並べる同じものを含む順列 \(\dfrac{5!}{1!\cdot 4!}\) で求めることもできます。
A, B の2種類で1人だけ勝つ場合は 5 とおりです。
A, B, C の3つの手から2つ選ぶのは 3 とおりあるので, 1人だけ勝つ場合は 15 とおり,確率は\(\dfrac{5}{81}\) です。
4人だけ勝つ場合を考えます。
勝負がつく場合,5人で出す手は2種類です。
例えば,A, B の2種類とすると, AAAAB と出すことになります。
これは,場合の数は1人だけ勝つ場合と同じです。
5つから4つとる組合せ \({}_5{\rm C}_4\) と 考えることもできますし,
AAAAB を一列に並べる同じものを含む順列 \(\dfrac{5!}{4!\cdot 1!}\) で求めることもできます。
A, B の2種類で4人だけ勝つ場合は 5 とおりです。
A, B, C の3つの手から2つ選ぶのは 3 とおりあるので, 4人だけ勝つ場合は 15 とおり,確率は\(\dfrac{5}{81}\) です。
2人だけ勝つ場合を考えます。
勝負がつく場合,5人で出す手は2種類です。
例えば,A, B の2種類とすると, AABBB と出すことになります。
A を出すのは1番から5番までから2人選ぶ 10 とおり あります。
5つから2つとる組合せ \({}_5{\rm C}_2\) です。
AABBB を一列に並べる同じものを含む順列 \(\dfrac{5!}{2!\cdot 3!}\) で求めることもできます。
A, B の2種類で2人だけ勝つ場合は 10 とおりです。
A, B, C の3つの手から2つ選ぶのは 3 とおりあるので, 2人だけ勝つ場合は 30 とおり,確率は\(\dfrac{10}{81}\) です。
3人だけ勝つ場合を考えます。
2人だけ勝つ場合と同じなので,
3人だけ勝つ場合は 30 とおり,確率は\(\dfrac{10}{81}\) です。
1回で勝負がつくのは以上の場合で,
確率は \(\dfrac{10}{27}\) です。
これは次のように求めることもできます。
例えば,5人がA, Bの2種類の手を出すことを考えます。
場合の数は 25 から 5人とも同じ手を出す 2 とおり を引いた 30 とおり です。
A, B, C の3つの手から2つ選ぶのは 3 とおりあるので, 1回で勝負がつくのは 90 とおり,確率は\(\dfrac{10}{27}\)であることがわかります。
勝負がつかない いわゆる あいこ の場合は, 勝負がつくことの余事象ですから,
あいことなる確率は\(\dfrac{17}{27}\) です。
n人でじゃんけんをして,あいこ となる確率を求めてみます。
n人で出した手が2種類のとき,勝負がつきます。
この場合の数は 3(2n - 2) とおりです。
勝負がつく確率は \(\dfrac{2^n-2}{3^{n-1}}\),
あいこ となる確率は \(1-\dfrac{2^n-2}{3^{n-1}}\) です。