出る目の最小値の確率

200201 初版 200201 更新

n個のさいころを投げたときに出る目の最小値が2である確率を考えます。
最小値が2である ということは
すべてが2以上で かつ 少なくとも1つは2である といいかえられます。
少なくとも1つは2である ことの否定は
すべてが2ということではない となります。
いまは,すべてが2以上である の部分集合を考えることになるので,
これは,すべてが3以上である ということです。
つまり,
最小値が2である ということは,
すべてが2以上である かつ すべてが3以上ということではない といいかえられます。
よって,\(\left(\dfrac{5}{6}\right)^n-\left(\dfrac{4}{6}\right)^n\)

n個のさいころを投げたときに
出る目の最小値が2でしかも最大値が5である確率を考えます。
最小値が2である かつ 最大値が5である ということは
すべてが2以上5以下で かつ 少なくとも1つは2である かつ 少なくとも1つは5である といいかえられます。
少なくとも1つは2である かつ 少なくとも1つは5である ことの否定は
すべてが2ということではない または すべては5ということではない となります。
いまは,すべてが2以上5以下である の部分集合を考えることになるので,
これは,すべてが3, 4, 5である または すべては2, 3, 4である ということです。
この確率は, \(\left(\dfrac{3}{6}\right)^n+\left(\dfrac{3}{6}\right)^n -\left(\dfrac{2}{6}\right)^n\)
したがって,
最小値が2でしかも最大値が5である確率は,
\(\left(\dfrac{4}{6}\right)^n-2\cdot\left(\dfrac{3}{6}\right)^n +\left(\dfrac{2}{6}\right)\)

確率は割合の考えがよく出てきます。
事象の割合を考えるときには,論理で事象の関係を分析することがポイントです。