121008 初版
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2次式の平方完成

よく2次式の平方完成というと, グラフをかく際の平行移動量を求めるためにあるような感じだが たぶんそれだけではもったいない。

例えば,
\(x^2-3x\)の値の変化を考えてみたとき,
\(x>0\)の区間については,第1項は増加,第2項は減少である。
ところが,

\(x\) 0 1 2 3 4 5
\(x^2\) \(0\) \(1\) \(4\) \(9\) \(16\) \(25\)
\(-3x\) \(0\) \(-3\) \(-6\) \(-9\) \(-12\) \(-15\)
\(x^2-3x\) 0 \(-2\) \(-2\) \(0\) \(4\) \(10\)
なので,どこかで減少から増加に転ずる。
2項は1項にまとめられないかと考える。

例えば,
\(x^2+3x\)の値の変化を考えてみたとき,
\(x<0\)の区間については,第1項は減少,第2項は増加である。
ところが,

\(x\) \(-5\) \(-4\) \(-3\) \(-2\) \(-1\) \(0\)
\(x^2\) \(25\) \(16\) \(9\) \(4\) \(1\) \(0\)
\(+3x\) \(-15\) \(-12\) \(-9\) \(-6\) \(-3\) \(0\)
\(x^2+3x\) \(10\) \(4\) \(0\) \(-2\) \(-2\) \(0\)
なので,どこかで減少から増加に転ずる。
2項は1項にまとめられないかと考える。

ところで,

\(\left(x-\dfrac{3}{2}\right)^2=x^2-3x+\dfrac{9}{4}\)
\(\left(x+\dfrac{3}{2}\right)^2=x^2+3x+\dfrac{9}{4}\)
これを,逆に使えば,
\(x^2-3x=\left(x-\dfrac{3}{2}\right)^2-\dfrac{9}{4}\)
\(x^2+3x=\left(x+\dfrac{3}{2}\right)^2-\dfrac{9}{4}\)
これが,2次式の平方完成である。
右辺の第2項は定数であるから,
実質第1項の\((x-p)^2\)で決まっている。
だから,ここに帰着する。

具体的な技法はここをみよ。