141130 初版 141130 更新
背理法

仮定の条件に,結論の否定を加えて推論すると,
矛盾があった ならば 結論が成り立つことがいえる。
この論法を 背理法 という。

a + b + c = 1 のとき,少なくとも1つは \(\dfrac{1}{3}\) 以下である。
証明
a + b + c = 1 … ① かつ a, b, c どれも \(\dfrac{1}{3}\) より大きい … ② とする。
② より a + b + c > 1
これは ① に矛盾する。
したがって,どれか1つは \(\dfrac{1}{3}\) 以下である。

0 と 1 は等しくない … ①
任意の実数 a に対して 1・a = a … ②
c < 0 のとき,a > b ならば ac < bc … ③
以上を仮定するならば, 1 は 0 より大きい。
証明
1 は 0 より大きくはないとする。
① より, 1 は 0 より小さい。 すなわち 0 > 1 … ④
この両辺に 1 を掛けると
④ ③ より,0・1 < 1・1
② より,0 < 1
これは ④ に矛盾する。
したがって,1 は 0 より大きい。