三角形の垂心 220315

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YouTube 三角形の垂心
三角形ABC について
頂点A から対辺 BC に垂線を下し、BC との交点をD,
頂点B から対辺 CA に垂線を下し、CA との交点をE,
頂点C から対辺 AB に垂線を下し、AB との交点をF とします。
この3つの垂線は1点で交わり、その点を三角形ABC の垂心と呼びます。
3つの垂線が1点で交わることを、チェバの定理の逆を使って説明します。
直角三角形ABD について、BD = c cos B
直角三角形ACD について、DC = b cos C などを用いて (cos と線分の射影 …①)、
\(\dfrac{\rm BD}{\rm DC}=\dfrac{c\cos B}{b\cos C}\), \(\dfrac{\rm CE}{\rm EA}=\dfrac{a\cos C}{c\cos A}\), \(\dfrac{\rm AF}{\rm FB}=\dfrac{b\cos A}{a\cos B}\)
よって、\(\dfrac{\rm BD}{\rm DC}\cdot\dfrac{\rm CE}{\rm EA}\cdot\dfrac{\rm AF}{\rm FB}=1\) が成り立ちます。
角BEC, BFC は直角なので、
4点B, E, F, C は同一円周上にあります。
線分BC はこの円の直径です。
角AEH, AFH は直角なので、
4点A, E, H, F は同一円周上にあります。
線分AH はこの円の直径です。
三角形ABC の3辺の長さが与えられているとします。
① の見方でAE, AF の長さがわかります。
三角形AEF において、
余弦定理を用いると、EF の長さがわかります。
すると、正弦定理を用いると、円AEF の直径がわかります。
これは 線分AH の長さに等しいです。
三角形ABC の3辺の長さが与えられているとします。
① の見方でBD などの長さがわかります。
AD の長さは三平方の定理を用いて求めることができます。
したがって、線分AH の長さは、 三角形ABD と直線CE にメネラウスの定理を用いて求めることもできます。