2次曲線

160718 初版 160718 更新
 2次曲線は円錐曲線とも呼ばれます。 古来から研究されているとても美しい理論です。 教科書からだけでは,その美しさが伝わらないかもしれません。
 円錐のうち,頂点A と底面の円の中心C を結んだ直線AC が底面の円の半径に垂直であるとき, 言い換えれば,直線AC が底面の法線になっているとき, この円錐を特に直円錐と呼ぶことにします。 合同な2つの直円錐を頂点が重なるように,しかも底面が平行になるようにします。 このとき、底面と平行な平面で切ると,切り口は円になります。 頂点と底面の円周上の点を結ぶ線分を母線と言いますが, 母線と平行な平面で切ると,切り口は放物線 になります。 これよりも,緩やかな平面で切ると,切り口は楕円 になります。 反対に,急な平面で切ると,双曲線 になります。
 もうひとつ,離心率で分類する方法があります。
 1つの定点F (焦点 focus)と1つの定直線ℓ (準線 directrix)から等距離にある点P の軌跡を 放物線 といいます。 式で言えば,Pから ℓ に下ろした垂線の足を H とすると, PF = PH です。
 PF / PH を離心率と呼んでいます。2次曲線は曲線ごとに離心率は一定で, 円は0,楕円 は0より大きく1より小さい, 放物線 は1, 双曲線 は1より大きい となります。