140508 初版 140508 更新
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実数と虚数を合わせて複素数という。
2つの実数 a, b を1組にして  a + bi で1つの複素数を表す。
(i は虚数単位である)
α, β のようにギリシャ文字を用いて1つの複素数を表すことが多い。
a を実部,  b を虚部という。
b = 0 のとき,実数である。 b ≠ 0 のとき,虚数である。
a = 0 かつ b ≠0 のとき,純虚数である。
複素数の集合に演算を導入しよう。
α = a + bi, β = c + di
この2つの数の加法と減法は
実部,虚部それぞれ和と差をとることによって定義する。
多項式の計算をしているように見える。

α = 2 + 3i, β = 5 - 4i のとき
α + β = 7 - i,  α - β = -3 + 7i
a, b を実数とする。
a + bi = 0 ならば a = b = 0
(証明)
背理法を用いる。
a + bi = 0 より -a = bi
b は 0 でないと仮定すると,この両辺を b で割ることができて,
\(\dfrac{-a}{b}=i\)
実数かつ虚数である数はないことに矛盾する。
よって, b は 0 である。
a + bi = 0 より a も 0 である。
同様にして,
a, b, c, d は実数とする。
a + bi = c + di ⇔ a = c かつ b = d