140225 初版 160424 更新
恒等式
式には2種類あって,
① \(x^2+axy-by^2+3x-2y\) のように 演算・操作をただ記述しているものと,
② \(x^2=3x-2\) や \(y+2=x^2-2x\), \(x^2+y^2=(x+y)^2-2xy\) のように, ① の式の関係を示したものがある。
ここでは② の等式を扱う。
関係式にも2種類あって,
③ \(x^2=3x-2\) や \(y+2=x^2-2x\) のように x, y など文字の表せる値に制限がある場合と
④ \(x^2+y^2=(x+y)^2-2xy\) や \((a^2+b^2)(x^2+y^2)=(ax+by)^2+(ay-bx)^2\) のように,
文字がどんな値をとっても成立する関係式がある。
④ のような式を恒等式という。
等式 \(x^2 = a(x-1)^2+b(x-1)+c\) は x についての恒等式となるようにする。
どんな x でもこの等式が成り立つという意味である。
\(a(x-1)^2+b(x-1)+c\) を展開すると \(ax^2+(-2a+b)x+a-b+c\)
a=1, b=2, c=1 ならば この式は \(x^2\) と等しいから,
どんな x についても 等式は成立する。