151017 初版 151018 更新
ユークリッドの互除法

2つの整数 a, b (a > b とする) に対して
a を b で割ったときの 商を q, 余りを r とする。
このとき,
a, b の最大公約数と b, r の最大公約数は等しい。
証明
2辺の長さが a, b である長方形から,
無駄なく,同じ大きさの正方形を切り取りたい。
最も大きな正方形の一辺の長さはいくらか。
求める長さを g とすると,
無駄なく ということから,g は a の約数である。
同じことが b についてもいえるから,
g は a と b の公約数である。
最も大きな ということから,g は a と b の最大公約数である。
いま,a > b とする。
一辺の長さが b である正方形をこの長方形からできるだけ切り取る。
q 個切り取ったとする。
r = a - bq として, r = 0 ならば, b = g である。
0 < r < b のとき, 2辺の長さが,b, r である長方形が残る。
問題は,この長方形で同じことを考えることに帰着できる。

72 と 35 の最大公約数を求める
a b q r
72 37 1 35
37 35 1 2
35 2 17 1
2 1 2 0
よって,最大公約数は 1