160424 初版 160424 更新

条件付き確率

全事象Uの2つの部分集合 A, Bにおいて,
A に占める B の割合を 条件A のもとでの B の起こる確率といい, PA(B) で表す。
すなわち,\(P_A(B) = \dfrac{P(A\cap B)}{P(A)}\)
B に占める A の割合を 条件B のもとでの A の起こる確率といい, PB(A) で表す。
すなわち,\(P_B(A) = \dfrac{P(B\cap A)}{P(B)}\)

例1

それぞれ1つずつ数の書かれたカードが10枚ある。
1から10まで1枚ずつある。
このカードから1枚を引く。
奇数である確率は \(\dfrac{1}{2}\) である。
3の倍数である確率は \(\dfrac{3}{10}\) である。
奇数でしかも3の倍数である確率は \(\dfrac{1}{5}\) である。
奇数であるとき,3の倍数である確率は \(\dfrac{2}{5}\) である。
3の倍数であるとき,奇数である確率は \(\dfrac{2}{3}\) である。

例2

白玉3個,赤玉5個の8個の玉が入っている袋から, 1個ずつ取り出し色を調べる。 取り出した玉は元に戻さない。
1個目が白玉である確率は,\(\dfrac{3}{8}\) である。
1個目が白玉であるとき,2個目が白玉である確率は,\(\dfrac{2}{7}\) である。
1個目が赤玉であるとき,2個目が白玉である確率は,\(\dfrac{3}{7}\) である。
1個目,2個目ともに白玉である確率は,\(\dfrac{3}{28}\) である。

例3

それぞれ1つずつ数が書かれたカードが10枚ある。
6枚のカードは赤であり,1が3枚,2が3枚である。
4枚のカードは青であり,1が3枚,2が1枚である。
色が赤であるとき,数が1である確率は \(\dfrac{1}{2}\) である。
色が青であるとき,数が1である確率は \(\dfrac{3}{4}\) である。
数が1であるとき,色が赤である確率は \(\dfrac{1}{2}\) である。
数が2であるとき,色が赤である確率は \(\dfrac{3}{4}\) である。

例4

白玉3個,赤玉5個の8個の玉が入っている袋から, 1個ずつ取り出し色を調べる。 取り出した玉は元に戻さない。
白,白 の順に取り出される確率は \(\dfrac{6}{56}\) である。
白,赤 の順に取り出される確率は \(\dfrac{15}{56}\) である。
赤,白 の順に取り出される確率は \(\dfrac{15}{56}\) である。
赤,赤 の順に取り出される確率は \(\dfrac{20}{56}\) である。
2個目が白玉である確率は \(\dfrac{3}{8}\) である。
2個目が白玉であるとき,1個目が白玉である確率は \(\dfrac{2}{7}\) である。
2個目が赤玉であるとき,1個目が白玉である確率は \(\dfrac{3}{7}\) である。