121212初版 160116 更新

逆関数

\(y\)は\(x\)の関数であるとは,
2つの集合A, Bがあって,
AからBへの対応が,
Aのある元\(x\)ひとつに対して,
Bの元\(y\)がひとつだけ結びついている状態のこと。

であった。 ある対応の逆対応を考える。

\(x\) \(a_1\) \(a_2\) \(a_3\) \(a_4\) \(a_5\)
\(y\) \(b_1\) \(b_2\) \(b_3\) \(b_4\) \(b_5\)

上下逆にした,

\(x\) \(b_1\) \(b_2\) \(b_3\) \(b_4\) \(b_5\)
\(y\) \(a_1\) \(a_2\) \(a_3\) \(a_4\) \(a_5\)

見出しはわざと,\(x\)を上,\(y\)を下にした。
この対応が, 関数 であるとき,逆関数という。
もとの関数が\(y=f(x)\)のとき,\(y=f^{-1}(x)\)とかく。
\(f(x)=2x^2\)には逆関数は存在しない。
\(x\) \(-2\) \(-1\) \(0\) \(1\) \(2\) \(a\) \(-a\)
\(y\) \(8\) \(2\) \(0\) \(2\) \(8\) \(2a^2\) \(2a^2\)

このままでは,\(y\)から\(x\)への対応が,1対2だからである。
\(f(x)=2x^2\) (\(x\geqq 0\))には逆関数が存在して,
\(f^{-1}(x)=\sqrt{\dfrac{x}{2}}\)である。
\(f(x)=2x^2\) (\(x\leqq 0\))には逆関数が存在して,
\(f^{-1}(x)=-\sqrt{\dfrac{x}{2}}\)である。
逆関数の定義域は,もとの関数の値域である。
逆関数の値域は,もとの関数の定義域である。
グラフ
もとのグラフ\(C_1\)と逆関数のグラフ\(C_2\)は,
直線\(y=x\)に関して対称である。
なんとなれば,
P\((a,b)\)が\(C_1\)上の点とすると, Q\((b,a)\)は\(C_2\)上の点であるはず。
線分PQの中点は\(\left(\dfrac{a+b}{2},\dfrac{a+b}{2}\right)\)であり,
これは,直線\(y=x\)上にある。
また,直線PQの傾きは\(-1\), \(y=x\)の傾きは1なので,
直線\(y=x\)は線分PQの垂直二等分線であることがいえた。