131126 初版 131126 更新

得点 1, 2, …, n が等しい確率で得られるゲームを独立に3回繰り返す。
このとき,2回目の得点が1回目の得点以上であり,
さらに3回目の得点が2回目の得点以上となる確率を求めよ。
1回目の得点を k, 2回目の得点を l, 3回目の得点を m とすると,
1 ≦ k ≦ l ≦ m ≦ n なる
3つの数 (k, l, m) の組数を考えることと同じ。
1回目の得点を k, 2回目の得点を l とする。
というように  状態を仮設するのは,数学的な考えのよさのひとつだと思う。
面積,体積を求めるとか,
通過領域の問題でも,この考え方は出てくる。
格子点を数えるとか,数列の問題を考えるときには基本的な発想だと思う。
いま,2回目の得点が1回目の得点以上 だから, l = k, k+1, k+2, … n
それぞれの l に対して,
さらに3回目の得点が2回目の得点以上となるのだから, その 場合の数は n + 1 - l
よって,
1回目の得点が k であるとき,
2回目の得点が1回目の得点以上かつ 3回目の得点が2回目の得点以上となる場合の数は
\(\displaystyle{\sum_{l=k}^{n}(n+1-l)}\) \(\displaystyle{=\sum_{l=1}^{n+1-k}l}\)  番号振替え
\(=\dfrac{1}{2}(n+1-k)(n+2-k)\)
したがって,
求める組数は,
\(\displaystyle{\sum_{k=1}^{n}\dfrac{1}{2}(n+1-k)(n+2-k)}\) \(\displaystyle{=\sum_{k=1}^{n}\dfrac{1}{2}k(k+1)}\)  番号振替え
\(=\dfrac{1}{6}n(n+1)(n+2)\)
求める確率は,
\(\dfrac{1}{6n^2}(n+1)(n+2)\)

つづく