オペレーションズ・リサーチ 3

160613 初版 160613 更新
OR 1OR 2OR 3
x ≧ 0, y ≧ 0, 2x + 3y ≦ 12, 2x + y ≦ 8
を満たすとき, x + 2y のとりうる値の範囲 を求めてみましょう。
(x, y) のとりうる範囲,この不等式の表す領域を図示すると,
4点 O(0, 0), A(4, 0), B(3, 2), C(0, 4) を頂点とする四角形の周および内部になります。
この領域内で x + 2y の値を計算すると,
(x, y) = (0, 4) のとき 最大値 8
(x, y) = (0, 0) のとき 最小値 0 をとることが予想されます。
 裏付けをしましょう。
x + 2y = k とおきます。
ある x を選んで固定します。 このとき, y が 大きくなるほうが k は大きくなります。
したがって,最大となるためには (x, y) が少なくとも, 線分AB 上または BC 上にあることが必要です。
最小となるためには (x, y) が少なくとも, 線分OA 上にあることが必要です。
 まず,線分OA 上の点について,考察してみます。
この点は y = 0 ですから,k が小さくなるためには x が小さいことが必要にして十分です。
したがって,(x, y) = (0, 0) で最小となることがいえました。
 線分AB 上の点について,考察してみます。
x + 2y =k, 2x + y = 8 より,y を消去すると, 3x = 16 - k となります。 k が大きくなるためには x が小さいことが必要にして十分です。
線分AB 上では (x, y) = (3, 2) で最大となることがいえました。
 線分BC 上の点について,考察してみます。
x + 2y = k, 2x + 3y = 12 より,y を消去すると, x = 24 - 3k となります。 k が大きくなるためには x が小さいことが必要にして十分です。
線分BC 上では (x, y) = (0, 4) で最大となることがいえました。
 したがって, (x, y) = (0, 4) で最大となることがいえました。
オペレーションズ・リサーチ 図による説明 3