増減と極値

170429 初版 170429 更新
 微分は関数 f(x) の値の変化を調べたい という思いからできた考えです。
「すぐ隣り」とどのくらい違うのか。
それが微分係数で,式でいうと
\(\displaystyle{f^\prime(a)= \lim_{h\rightarrow 0}\dfrac{f(a+h)-f(a)}{h}}\)
f'(a) の値はグラフでは,点A(a, f(a))における 接線の傾きでした。
h をとても小さくとると
\(f(a + h)\) は \(f(a) + f^\prime(a)\cdot h\) とほぼ等しいといえます。 (参考: 平均値の定理)
したがって,
f'(a) 微分係数すなわち導関数の値が正 ⇔ f(x) は x = a あたりでは増加している
f'(a) 微分係数すなわち導関数の値が負 ⇔ f(x) は x = a あたりでは減少している
ということができます。
 増加から減少に転ずる瞬間を 極大 といいます。 そのあたりでは一番大きいという意味でしょう。
 増加から減少に転ずる瞬間を 極小 といいます。 local minimum というのがいいのかなと思います。
導関数の値(微分係数)の正負 は, (もとの)関数の増減 と一致しているので,
極大となるのは,導関数の値が正から負に転ずるポイントです。
極小となるのは,導関数の値が負から正に転ずるポイントです。
導関数が連続であるとき,
導関数の値が 0 となるのは,そのポイントで極値をとるための必要条件 ということがいえます。