150108 初版 150108 更新
積分の考えは,和の考えである。

ある領域の面積を求めたい。
関数のいくつかの値それぞれに 見合う重みを掛けて 足し合わせる。
f(x) に dx を掛けて 足し合わせる。
曲線上の点を細かくたくさんとって, 代わりに重みを小さくすれば, だんだん面積に近づいていく
このことを f(x) を x = a から b まで 積分するという。
\(\displaystyle{\int_a^b f(x) dx}\)
感覚的には,積分とは
x = a から b まで,f(x) の値に微小の重みを掛けて 連続的に足している。
面積を求めるためには,関数の値を積分すればよい。
このような,限りなく多くの和を求めることは近似的にはよいが,
正確な値を求めるためにはどうすればよいか。

面積 S(x) が求まったとしよう。
S(a+h) - S(a) を考えるとき,h を十分小さくとれば
縦 f(a), 横 h の長方形に近似できる。
すなわち,
\(\displaystyle{\lim_{h\rightarrow 0}\dfrac{S(a+h)-S(a)}{h}=f(a)}\)
これは,面積 S(x) を 微分すると 関数の値 f(x) であることを示している。
関数の値 f(x) を積分すると 面積 S(x) であり,
面積 S(x) を微分すると 関数の値 f(x) である。
つまり,微分と積分は互いに逆の操作である。

\(f(x)=2x^2\) とする。
曲線 y = f(x) と 直線 x=1, x=2 および x 軸で囲まれる面積を求めたい。
\(F(x) = \dfrac{2}{3}x^3\) とすると, \(F^\prime(x)=f(x)\) である。
したがって,求める面積は \(\displaystyle{\int_1^2 2x^2dx = F(2)-F(1)=\dfrac{14}{3}}\)