140222 初版 140222 更新

実数

1, 2, 3, … のように順序や個数を表す数を自然数という。
自然数は自由に加法と乗法ができる。
n を自然数として,n - n を 0 (零, zero)という。
n を自然数として,n + x が 0 となる数 x を -n という。(negative n)
自然数を正の整数ということがある。
このように決まる数を 負の整数という。
整数は自由に加法と減法と乗法ができる。
m, n を整数として,(ただし n は 0 ではないとする)
\(\dfrac{m}{n}\) と表される数の全体を有理数という。
この定義により,整数も有理数である。
有理数は自由に加法,減法,乗法,除法ができる。
(0 で割ることは許されていない。)
直線上に2点O, Aをとる。
O を原点といい,OA の距離を 単位長とする。
A は O より右にあるとする。
この直線上の点と数とを対応させる。 このしくみを座標という。
O の座標は 0, A の座標は 1 であるという。
この直線を数直線という。
例えば,OA を 2:1 に内分する点 P の座標は\(\dfrac{2}{3}\) である。
このように有理数は数直線上の点と対応する。
逆に 数直線上の点は有理数に対応するだろうか。
答えは否である。
例えば,\(\sqrt{2}\) や 円周率 π などは数直線上の点とみなせるが, 有理数ではない。
数直線上の点と対応する数を実数という。
実数のうち有理数でないものを無理数という。
定義により,
無理数は 互いに素な整数 m, n で \(\dfrac{m}{n}\) と表すことのできない数である。
実数は解析学の始まりである。
幾何学とも関連がある。