151115 初版 160424 更新
放物線の平行移動

放物線 ① \(y=x^2+4x+5\)
放物線 ② \(y=x^2-2x\)
① の頂点は (-2, 1), ② の頂点は (1, -1) である。
② の頂点は ① の頂点を, x軸方向 3, y軸方向 -2 平行移動 … ③ した点である。
また,点(0,5) は ① 上にあり,
それを ③ だけ移動した点(3, 3) は 放物線 ② 上にある。
放物線 ① 上の任意の点 A(a, b) を ③ だけ移動した 点 A'(a', b') は,
必ず 放物線 ② 上にあることが,
次のようにして示される。
\(b = a^2+4a+5\) … ④
\(a^\prime = a+3\) … ⑤,  \(b^\prime = b-2\) … ⑥
\({a^\prime}^2-2a^\prime\)
\(=(a+3)^2-2(a+3)\)   (⑤ を用いた)
\(=(a^2+4a+5)-2=b-2\)   (④ を用いた)
\(=b^\prime\)   (⑥ を用いた)
つまり,\(b^\prime={a^\prime}^2-2a^\prime\)
よって,点 A' は 放物線 ② 上にあることが示された。
したがって,放物線 ② は 放物線 ① を
x軸方向 3, y軸方向 -2 平行移動した曲線である。

放物線 ① \(y=x^2+4x+5\)を
x軸方向 3, y軸方向 -2 平行移動 … ③ した曲線とする。
放物線 ④ の方程式を求めたい。
放物線 ④ 上の点 (x, y) の満たすべき,
x, y の関係式を求めるということである。
設定から ④ 上の点 (x, y) を
x軸方向 -3, y軸方向 2 平行移動 した点 (x', y') は
① 上の点である。
すなわち,\(y^\prime={x^\prime}^2+4x^\prime+5\)
ところで,\(x^\prime=x-3\),  \(y^\prime=y+2\) だから,
\(y+2=(x-3)^2+4(x-3)+5\)
つまり,① の方程式の,
x を x-3 に,y を y+2 に置き換えればよい。