ニュートン・ライプニッツの定理

161225 初版 161225 更新
 境界をもつ図形D があって,細かい正方形の方眼の上に置きます。
Dとの共通部分は有限個の方眼で大体おおわれるとします。 この方眼の個数が面積です。
直線 ℓ があるとします。 この直線と垂直な直線が D を切り取る線分の長さをf(x) とします。
いま,a から x までの幅でのD の面積 S(x) を考えます。
x から x + Δx までの S(x) の増分 ΔS を考えると,
これは長方形で近似できるので,だいたい f(x) Δx に等しくなります。
したがって,Δx を限りなく 0 に近づけると,
\(\displaystyle{\lim_{\varDelta x\rightarrow 0} \dfrac{\varDelta S}{\varDelta x}=f(x)}\)
つまり,S(x) を 微分すると f(x) になります。
このことを ニュートン・ライプニッツの定理と呼ぶことにします。
F(x) は f(x) に重みをつけた和とします。
具体的には,
自然数 n に対して, \(x_0=a\), \(x_k=a+k\varDelta x\) (k=1, 2, 3, … n) とします。 ここで,\(\varDelta x = \dfrac{x-a}{n}\)
\(\displaystyle{F(x)=\lim_{n\rightarrow\infty}\sum_{k=1}^{n}f(x_k)\varDelta x}\) とします。
このとき,F(x + h) - F(x) は だいたい f(x) h に等しい。
したがって,
\(\displaystyle{\lim_{h\rightarrow 0}\dfrac{F(x+h)-F(x)}{h}=f(x)}\)