130331 初版 130331 更新
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一般に A を B で割るということは,
A - BQ = R を満たす Q, R を見つけることである。
ここで, R は 定数であるか,B より次数の低い式である。
これは除法の原理と呼ばれる。
B を 1次式 x-k とする。
A(x) を x-k で割った商を Q(x), 余りは定数で R とすると,
A(x) = (x-k) Q(x) + R
x に k を代入すると, A(k) = R
これを剰余の定理と呼んでいる。
x についての多項式で
x に k を代入することと, x-k で割ることは同じことだといっている。
x についての多項式 A(x) で
A(k)=0 のとき, k は A(x) の零点であるという。
教育界では,零点というのは音が悪いので,あまり使わない用語である。
k が多項式A(x)の零点であることと,
A(x) は x-k を因数にもつことは同値である。
(x-k は A(x) の約数であるといってもいい。)

\(A(x)=x^3-x^2+2x-1\) とすると,
A(2)=7 であるから,A(x) を x-2 で割ると余りは 7 である。

\(A(x)=x^3-x^2+2x-8\) とすると,
A(2)=0 であるから,A(x) を x-2 を因数にもつ。