130601 初版
トップページ
2つの条件 p , q がある。 条件はそれを満たすか否かは判定できるものである。 この条件は,多少複雑かもしれない。
2つの条件でいくつか命題を作る。
命題 p ならば q を 命題A ということにする。
命題 q ならば p を 命題A の逆 という。
命題 pでない ならば qでない を 命題A の裏 という。
命題 qでない ならば pでない を 命題A の対偶 という。
命題A の逆 q ならば p と,
命題A の裏 pでない ならば qでない は
対偶の関係にある。
日本語は語順にこだわりが少ないので, もとの命題が真ならば,逆も真であるような錯覚があるが,そうではない。
三角形 ABC において,
∠B = ∠C ならば AB=AC である。
確かに,AB=AC ならば ∠B = ∠C も成り立つ。
数学においては,ほとんど 必要十分条件だからである。
だが,
実数 a, b において
a=b ならば a2=b2 であるが,
a2=b2 ならば a=b であるかというとそうでもない。
また,a≠b だけど a2=b2 となることがある。
x が 2 より大きい数ならば x は1より大きい数であるが,
x が 2 以下の数としても 必ずしも x は 1 以下の数ではない。
このような錯覚もある。
条件p を満たすのものの集まりを 集合P, 条件q を満たすのものの集まりを 集合Q, とする
真偽が一致するのは,対偶の関係にある命題である。
一般に 命題 p ならば q が真であることは, \(P\subset Q \)と同値であるが,
このとき,\(\overline{P}\supset \overline{Q}\) が成り立つからである。