http://goo.gl/MFRFj 130112 初版

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袋の中に赤玉5個,白玉5個,黒玉1個の合計11個の玉が入っている。
赤玉と白玉にはそれぞれ1から5までの数字が一つずつ書かれており,
黒玉には何も書かれていない。
なお,同じ色の玉には同じ数字は書かれていない。
この袋から同時に5個の玉を取り出す。
5個の玉の取り出し方は,
\({}_{11}{\rm C}_{5}\) の 462 通りである。
see 数えること
取り出した5個の中に 同じ数字の赤玉と白玉の組が
2組あれば得点は2点,
1組だけあれが得点は1点,
1組もなければ得点は0点とする。
この 462通りを 分類 するのが,場合の数・確率の問題のcruxだと思っている。
玉には色と数字の2つのelementがあるから,
そのどちらで整理するかが解法の分かれ目である。

色で整理する場合, まとめくわしく

(赤,白,黒) 横計 0点 1点 2点
(4,0,1) 5 5 0 0
(3,1,1) 50 20 30 0
(2,2,1) 100 30 60 10
(1,3,1) 50 20 30 0
(0,4,1) 5 5 0 0
(5,0,0) 1 1 0 0
(4,1,0) 25 5 20 0
(3,2,0) 100 10 60 30
(2,3,0) 100 10 60 30
(1,4,0) 25 5 20 0
(0,5,0) 1 1 0 0
縦計 462 112 280 70
2点は 余事象 の考えを使う。

数字で整理する場合, まとめくわしく

得点 同じ数字 数字の組合せ 色の割り当て 場合の数
0点(黒を含む) 5通り 16倍 80通り
0点(黒を含まず) 1通り 32倍 32通り
1点(黒を含む) 5通り \({}_{4}{\rm C}_{2}\) 倍 4倍 120通り
1点(黒を含まず) 5通り \({}_{4}{\rm C}_{3}\) 倍 8倍 160通り
2点(黒を含む) 10通り 1倍 1倍 10通り
2点(黒を含まず) 10通り 3倍 2倍 60通り
縦計 462通り
2点は 余事象 の考えを使う。

学習では,どちらの分類もやってみたい。
私の思考回路は, 玉の個数での分類なのだが, 簡単なのは 数字での組合せのようである。
だが,いつもつぶやくように, 実際に解くときにはどちらでやるだろうかが,問題なのである。
これが,解答から学ぶときの怖さである。
問題を解く現場では,エレガントな方法は思いつかないものである。

普段の学習活動では, 解法を覚えることよりも, 別解を考える習慣をつけるほうがいい。