130113 初版
トップページ

自然数の役割に,個数を表す,順番を表す,というものがある。

ものを数えることは,ものに,自然数を対応させる行為だが, 上手に数えるのには四則演算を使う。

Aさんは,ある日から玉を集めている。
1日目は1個,2日目は3個,3日目は5個,と翌日は前の日より2個多く収集することにする。
10日目が終わる時点では 100 個になる。

これはもはや数えていない。 足し算をやっている。
ついでに言えば,これは等差という規則がある数列だから, 「上手い」足し算の方法がある。

自然数の加法には2つの意味がある。
寄せること と 付け足すこと である。
自然数の減法には2つの意味がある。
取り除くこと と 違いを比べること である。
自然数の乗法には 一定の繰り返すこと の意味がある。
自然数の除法には 同じだけまとめること の意味がある。
玉を左から右へ横一列に並べる。
一番左を1番目とする。右隣は2番目の玉である。
1番目の玉から20番目の玉までは,20個並んでいる。
11番目の玉から30番目の玉までは,20個並んでいる。
10番目の玉から30番目の玉までは,21個並んでいる。
87番目の玉は,21番目の玉から数え始めて,67番目である。
87番目の玉は,25番目の玉から数え始めて,63番目である。

これは,有名な錯覚である。
10番から30番までは,20個のような気がしてしまう。
まして,25番から87番までなんて気をつけなくてはならない。

100から200までの 101個 (取り除く)の自然数のうち,
4の倍数は 26個 ある。
なぜなら,
この自然数の集合のうち最小の4の倍数は, 4 × 25である。(100を4で割ると商が25だから)
この自然数の集合のうち最大の4の倍数は, 4 × 50である。(200を4で割ると商が50だから)
50 − 24 (取り除く)で 26個ある。
100から200までの 101個 (取り除く)の自然数のうち,
6の倍数は 17個 ある。
なぜなら,
この自然数の集合のうち最小の6の倍数は, 6 × 17である。(100を6で割ると 100=6×16+4)
この自然数の集合のうち最大の6の倍数は, 6 × 33である。(200を6で割ると 200=6×33+2)
33 − 16 (取り除く)で 17個ある。
100から200までの 101個 (取り除く)の自然数のうち,
12の倍数は 8個 ある。
(8個くらいなら挙げてしまおうか。 108, 120, 132, 144, 156, 168, 180, 192の8個)
したがって, 分類すると
4でも6でも割り切れる数は, (4の倍数かつ6の倍数 公倍数)は8個,
4か6の少なくともどちらかで割り切れる数は, (4の倍数または6の倍数) 26 + 17 − 8 (寄せる)で 35個ある。
4の倍数だけど6で割り切れない数は, 26 − 8 (取り除く)で 18個ある。
4でも6でも割り切れない数は, (4の倍数でないまたは6の倍数でない) 101 − 35 (取り除く)で 66個ある。