130114 初版
トップページ

分類することつづき

100から200までの 101個 (取り除く)の自然数のうち,
4の倍数は 26個 ある。
なぜなら,
この自然数の集合のうち最小の4の倍数は, 4 × 25である。(100を4で割ると商が25だから)
この自然数の集合のうち最大の4の倍数は, 4 × 50である。(200を4で割ると商が50だから)
50 − 24 (取り除く)で 26個ある。
100から200までの 101個 (取り除く)の自然数のうち,
6の倍数は 17個 ある。
なぜなら,
この自然数の集合のうち最小の6の倍数は, 6 × 17である。(100を6で割ると 100=6×16+4)
この自然数の集合のうち最大の6の倍数は, 6 × 33である。(200を6で割ると 200=6×33+2)
33 − 16 (取り除く)で 17個ある。
100から200までの 101個 (取り除く)の自然数のうち,
12の倍数は 8個 ある。
(8個くらいなら挙げてしまおうか。 108, 120, 132, 144, 156, 168, 180, 192の8個)
したがって, 分類すると
4でも6でも割り切れる数は, (4の倍数かつ6の倍数 公倍数)は8個,
4か6の少なくともどちらかで割り切れる数は, (4の倍数または6の倍数) 26 + 17 − 8 (寄せる)で 35個ある。
4の倍数だけど6で割り切れない数は, 26 − 8 (取り除く)で 18個ある。
4でも6でも割り切れない数は, (4の倍数でないまたは6の倍数でない) 101 − 35 (取り除く)で 66個ある。

この問題は,100から200までの整数を,4で割り切れるか,6で割り切れるかを かぎに分類している。
他の教科の分類と違って,数学の場合は根拠が明確で,絶対である。
だから理論化のモデル足りうるのである。

分類には,表が便利である。

U B \(\overline{\rm B}\) 横計
A \(n\left({\rm A}\cap{\rm B}\right)\) \(n\left({\rm A}\cap\overline{\rm B}\right)\) n(A)
\(\overline{\rm A}\) \(n\left(\overline{\rm A}\cap{\rm B}\right)\) \(n\left(\overline{\rm A}\cap\overline{\rm B}\right)\) \(n\left(\overline{\rm A}\right)\)
縦計 \(n\left({\rm B}\right)\) \(n\left(\overline{\rm B}\right)\) n(U)
記号は集合の頁を参考に。

希にこの表が理解できない人がいて悲しい。
ものごとを整理することは表の利点だが,算数でももっと取り入れるべきだろうし,
図と並ぶ大切な表現手段である。

様々な条件は and, or, not あたりで説明できるらしい。

4の倍数の集合をA, 6の倍数の集合をBとすると,
4でも6でも割り切れる数は \({\rm A}\cap{\rm B}\) である。
少なくとも4か6で割り切れる数は \({\rm A}\cup{\rm B}\) である。
4でも6でも割り切れない数は \(\overline{{\rm A}\cup{\rm B}}\) である。
4で割り切れないか,6で割り切れない数は \(\overline{{\rm A}\cap{\rm B}}\) である。
4の倍数であるが6で割り切れない数は \({\rm A}\cap\overline{\rm B}\) である。
ド・モルガンの法則
\(\overline{{\rm A}\cap{\rm B}}=\overline{\rm A}\cup\overline{\rm B}\)  \(\overline{{\rm A}\cup{\rm B}}=\overline{\rm A}\cap\overline{\rm B}\)
\(\overline{\overline{\rm A}\cup{\rm B}}={\rm A}\cap\overline{\rm B}\)  \(\overline{{\rm A}\cap\overline{\rm B}}=\overline{\rm A}\cup{\rm B}\)
100から200までの自然数の集合を U ,
4の倍数の集合を A , 6の倍数の集合を B とすると,
U B \(\overline{\rm B}\) 横計
A 8 26
\(\overline{\rm A}\)
縦計 17 101

これらの セルを数えれば,のこりは,引き算で求めることができる。

つづく