121008 初版 150124 更新

定義域と値域

定義域とは

実数 x の実数値関数 f(x) について,
x のとりうる値の範囲を関数 f(x) の定義域という。
値域とは,集合で書くのが便利で
関数 f(x) の定義域を集合 D とすると,
値域は集合 I = { f(a) | a ∈ D } のことである。

最大値とは

実数の部分集合である I の中で,最大となる元があればそれを最大値という。
最大値が M ならば, D のすべての x に対して, f(x) ≦ M が成り立つ。
D のすべての x に対して, f(x) ≦ M なる M のうち最小のものが, 最大値である。
最小値とは
実数の部分集合である I の中で,最小となる元があればそれを最小値という。
最小値が m ならば, D のすべての x に対して, f(x) ≧ m が成り立つ。
応用 不等式の証明
D のすべての x に対して, f(x) ≧ m なる m のうち最大のものが, 最小値である。

元来は f(x) の値をとにかく書いてみて, その中から最大の値を最小の値を探すのである。
それには,表や グラフが便利である。
これでは,あまりに無謀なのだが, 得体の知れない関数にはこれしか手段がないといっても言い過ぎではない。
例えば,時刻 t におけるある地点での気温を f(t) とすると, これは式で表すことができないし,今のところ完全な予測も不可能である。
だったら,表かグラフしかないし,それも1時間おきでは粗すぎるかも知れないのである。

高等学校でまず知っておきたい最大・最小を求める手法は,
2次式の平方完成, 相加平均相乗平均の大小関係
であろう。