http://goo.gl/MFRFj 130106 初版

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3行目をみると,1, 4, 7, 10, 13, …には共通点がある。

想像である。10進法の考えも,アラビア数字すらない時代であるが,
繰り返しという規則性の中に倍数,約数の考えを見ることができる。

n 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
3n 0 3 6 9 12 15 18 21 24 27 30 33 36
4n 0 4 8 12 16 20 24 28 32 36 40 44 48
6n 0 6 12 18 24 30 36 42 48 54 60 66 72

いつものように数学を構成してみる。
繰り返しがテーマである。 逐次的に数列を生成しているイメージも大切である。

表の2行目は3の倍数を並べてあるが,
1, 4, 7, 10, 13,…はどれも3の倍数のすぐ右隣である。 初項が1,公差が3の等差数列 と見ることもできる。
これを,4 ≡ 1 (mod 3) と書くことにする。
1 ≡ 4 (mod 3) であるし,
4 ≡ 7 (mod 3),   10 ≡ 7 (mod 3),   13 ≡ 4 (mod 3), … である。
合同式は余りの略記号だと思っているととんでもない。
合同式のよさの一寸も使っていない。
1 ≡ 4 ≡ 7≡ 10 ≡ -2 ≡ -5 ≡ 3n-2 ≡ 6n+1 (mod 3)  (ここで n は整数)
整数 a, b, pに対して, a-b=pq なる整数 q があるとき, a ≡ b (mod p) とかく。
定理:
b は自然数とする。
整数 aに対して,次の条件を満たす r が一意に存在する。
a ≡ r (mod b) かつ r は 0 以上 b 未満の整数
このとき,a-r=bq なる q を, a を b で割った商,r を余りという。
n を整数として, bn は等間隔に限りなく存在する。
よって,\(bq\leqq a < b(q+1)\) なる 整数 q がある。
これが商q である。 a-bq が余り r である。
\( a = bq+r = bq^\prime + r^\prime \) とすると,
\(b(q-q^\prime)=r^\prime -r\) となり, \(r^\prime -r\) は bの倍数。
rのとり方によって, \(r-r^\prime=0\)
よって, \(r=r^\prime\), \(q=q^\prime\)
a, b, c, p は整数
(I)  a ≡ b (mod p) ⇔ a+c ≡ b+c (mod p)
(II)  a ≡ b (mod p) ⇔ a-c ≡ b-c (mod p)
(III)  a ≡ b (mod p) ならば ac ≡ bc (mod p)  逆は必ずしも成り立たない
40 ≡ 10 (mod 15) であるが,15を法としたとき4と1は合同ではない。