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機械的な計算方法は こちら

公倍数と公約数 アニメーション

図1
図2
図3
ひとつめの図は,横に○が26個並んでいて, 左上から30個ごとにと塗りつぶされている。
ふたつめの図は,横に○が30個並んでいて, 左上から26個ごとにと塗りつぶされている。
みっつめの図は,横に○が26個並んでいて, 左上から4個ごとにと塗りつぶされている。
n 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13
30n (mod 26) 4 8 12 16 20 24 2 6 10 14 18 22 0
4n (mod 26) 4 8 12 16 20 24 2 6 10 14 18 22 0

いつものように数学を構成してみる。
繰り返しがテーマである。 逐次的に数列を生成しているイメージも大切である。

整数a, b, cにおいて, c = am = bn なる整数 m, n があるとき,
c は a と b の公倍数であるという。
a と b の公倍数のうち,最小正なる数を最小公倍数という。
整数a, b, cにおいて, cm = a かつ cn = bなる整数 m, n があるとき,
c は a と b の公約数であるという。
a と b の公約数のうち,最大なる数を最大公約数という。
整数 a , b とその最小公倍数 l と最大公約数 g における関係式 ab=lg が成り立つ。
この3つの図をみて感じるものがあるだろうか。
右端がと塗りつぶされるのは公倍数である。
30 と 26 の最小公倍数は 30 × 26 ではなくて, 30 × 13 = 26 × 15 である。
(図1では15行目の右端が,13個めの,  図2では13行目の右端が,15個めの)
30 と 26 の最大公約数は 2 である。
表のように,30n と 4n は 26 を法として等しい。
図1と図3を比べると○が少なくなっているが, の配置は変わっていない。
4 と 26 の最小公倍数は 4 × 26 ではなくて,4 × 13 である。
(図3では2行目の右端が,13個めの)
4 と 26 の最大公約数は 2 である。
倍数と約数が本来表裏一体であるように,
公倍数と公約数も切り離すことは意味がない。
それが関係式 ab=lg である。
この図は公倍数を求めているようでいて,公約数を求めている。
30と26の最小公倍数は 30× 26 ÷ 2である。
4と26の最小公倍数は 4× 26 ÷ 2である。
最小公倍数は等しくはないが,最大公約数は等しい。
a と b の最大公約数と,
b と a-bq の最大公約数は,等しいようである。
実際, d を a と b の最大公約数とすると,
a = a′d,  b = b′d,  a′と b′は互いに素 であるが,
a-bq = d(a′- b′q) より,d は b と a-bq の公約数である。
a′とb′は互いに素であるから, a′- b′q と b′も互いに素である。
したがって,d は公約数の中で最大である。

おまけ

ユークリッドの互除法 アニメーション