座標空間において,xy 平面内で不等式 \(|x|\leqq 1\), \(|y|\leqq 1\)
により定まる正方形 S の4つの頂点を
A(-1, 1, 0), B(1, 1, 0), C(1, -1, 0), D(-1, -1, 0) とする。
正方形 S を,直線 BD を軸として回転させてできる立体を V1,
直線 AC を軸として回転させてできる立体を V2とする。
(1) \(0\leqq t < 1\) を満たす実数 t に対し,
平面 x=t による V1 の切り口の面積を求めよ。
(2) V1, V2 の共通部分の体積を求めよ。
問題の可視化って,条件の整理だからまずは一歩。
この図は xy 平面で,
まず V1 について,
回転軸 BD,
断面 x=t,
この平面図を見て,立体が想像できれば空間図形は強い。
この図で,
左 → 右が x 軸,
下 → 上が y 軸,
奥 → 手前が z 軸 である
奥 ↔ 手前に,
断面 x=t が広がっている。
奥 ↔ 手前に,
中心O 直径AC の円 や,
中心K 直径MN の円 がある。
平面 x=t 上に
Q(t, u, 0) をとる。
回転軸をBD とする立体だから,
点Qの属する
回転軸BDに垂直な平面で切ると,
そこに,
中心K 直径MN の円 が現れる。
この図において,Q が 対角線AC より,
上にあるとする。
すなわち,\(u \geqq -t\)
この図は B から Oをみている図であり,
直線MN は xy 平面である。
中心K 直径MN の円 と
平面 x=t との
交線が,
弦PP′ である。
計算を始める。
Q(t, u , 0) より,
M(t+u-1, 1, 0), N(1, t+u-1, 0)
なぜなら,
直線MN の方程式は \(y=-(x-t)+u\) だから
また,Kは 線分MNの中点で\(\left(\dfrac{t+u}{2}, \dfrac{t+u}{2}, 0\right)\)
P(t, u, v) とおくことができるが,
\({\rm KP}^2={\rm KM}^2=\dfrac{1}{2}(t+u-2)^2\),
\({\rm KQ}^2=\dfrac{1}{2}(t-u)^2\),
\({\rm QP}^2=v^2\)
ピタゴラスの定理により,
\(v^2=2(1-t)(1-u)\)
すなわち,P は平面 x=t において,
放物線 \(y=-\dfrac{z^2}{2(1-t)}+1\) \((y\geqq -t)\) を描く。
図のとおり