121124 初版

有名な角の三角比の値

三角比と三角関数の境はなんだかよく分からないが, 例えば加法定理を使っても,三角形などの図形がからんでくれば, 三角比なのかもしれない。

中学校などで, \(1:1:\sqrt{2}\)とか,\(1:\sqrt{3}:2\)と唱えているのが, 三角比の値のもっとも初歩的な例である。
いいかえると,30°, 45°, 60° くらいなら 三角比など使わなくても,補助線くらいでなんとかなる。
本来はこれらの角でないときが面白い。
30°45°60°90°120°135°150°180°
正弦0\(\dfrac{1}{2}\)\(\dfrac{\sqrt{2}}{2}\)\(\dfrac{\sqrt{3}}{2}\)1\(\dfrac{\sqrt{3}}{2}\)\(\dfrac{\sqrt{2}}{2}\)\(\dfrac{1}{2}\)0
余弦1\(\dfrac{\sqrt{3}}{2}\)\(\dfrac{\sqrt{2}}{2}\)\(\dfrac{1}{2}\)0\(-\dfrac{1}{2}\)\(-\dfrac{\sqrt{2}}{2}\)\(-\dfrac{\sqrt{3}}{2}\)\(-1\)
正接0\(\dfrac{1}{\sqrt{3}}\)1\(\sqrt{3}\)nil\(-\sqrt{3}\)\(-1\)\(-\dfrac{1}{\sqrt{3}}\)0

困ったときのために, ここに値は載せておくが,
この表になることを確認しよう。
特徴を自分なりに考えよう。

そして覚えよう。 数学で覚えることは少ない。
ひとつひとつも大切だが,全体としてどのようになっているかも踏まえて覚えよう。
この場面をよく九九に例えるが,覚えておくと正確で早い。
計算は考えないでできるようにしなければならないときがある。

式で表すのも大切なので,
\(\sin 30^\circ=\sin 150^\circ\)\(=\cos 60^\circ=\dfrac{1}{2}\),   \(\sin 45^\circ=\sin 135^\circ\)\(=\cos 45^\circ=\dfrac{1}{\sqrt{2}}=\dfrac{\sqrt{2}}{2}\)
\(\sin 60^\circ=\sin 120^\circ\)\(=\cos 30^\circ=\dfrac{\sqrt{3}}{2}\)
\(\cos 120^\circ=-\cos 60^\circ=-\dfrac{1}{2}\)
\(\cos 135^\circ=-\cos 45^\circ=-\dfrac{1}{\sqrt{2}}\)
\(\cos 150^\circ=-\cos 30^\circ=-\dfrac{\sqrt{3}}{2}\)
\(\tan 45^\circ=1\),   \(\tan 135^\circ=-1\)
\(\tan 60^\circ=\sqrt{3}\),   \(\tan 120^\circ=-\sqrt{3}\)
\(\tan 30^\circ=\dfrac{1}{\sqrt{3}}\),   \(\tan 150^\circ=-\dfrac{1}{\sqrt{3}}\)