121203 初版
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MathJaxがあまりにいいので, 調子に乗って書いてみる
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数列の考えは、とても基本的な考えである。
数の列は数列だから、幼少時より、それこそスパイラルに考えを少しずつ深めたい。
高校ではいろいろな考えがあって、今は2年次に学習するのだが、
指数を使わないものは、1年次でもよいし、
等差数列の考えなんかは、絶対に折に触れてスパイラルで学習するべきである。

数列と関数の考えは、ほとんど違わないと思う。
高校で考察する数列は、規則性を持つものであるから、
表を用いて書くのがよいと思う。

数列1
\(n\) 1 2 3 4
\(a_n\) 2 5 8 11
数列2
\(n\) 1 2 3 4
\(a_n\) 1•2 2•3 3•4 4•5

あえて言えば、
数列1は項の間の関係に規則性があって、逐次的・帰納的に項が生成されるもの
数列2は一般項を与える式があって、項が生成されるもの
という例を挙げたつもりである。

用語の説明を少ししておきたい。
例えば、数列の5番目の値のことを第5項という。
第1項のことを初項、有限数列で最後の項を末項というが、
何が最初で、何が最後かは、もとの数列の部分列を考えることがあるので、
初項にはこだわり過ぎないことをすすめる。
例えば、第5項のことを、\(a_5\)と書くことがあるが、
関数で言えば\(a(5)\)というのと、 同じことで、\(a\)は対応(規則)を示す文字である。
数列は自然数から数への対応である。
数学的な見方・考え方は、一朝一夕には養われるものではないのだが、 例や問題を解いていく経験から養っていきたい。
もう一度かくが、\(a_5\)と\(a(5)\)は記号としては同じことである。
ある数列全体を\(\{a_n\}\)と書くことがある。
これは、数列の全体を表している。
\(a_n\)は第\(n\)項だけを表している。
このあたり,最近の生徒は混乱している。
昔はそんなことなかった気がするのだが,何があったのだろうか。
一般項\(a_n\)という言い方が,生徒を混乱させているのかもしれない。
関数の場合\(f(x)\)と\(f(a)\)はちょっと違う。
\(f(x)\)は対応の仕組みを表すものであり,
(式だったり,表だったりで
\(x\)に対する\(f\)による対応の結果が\(f(x)\)である,
ことをもって,仕組みを記述している。)
\(f(a)\)は\(a\)のときの具体的な値である。
このあたり,数列は
数列の\(n\)番目の値という意味の第\(n\)項\(a_n\)と,
数列の一般項という意味の\(a_n\)を混同している。
まあ,このあたりは理解できなくてもいい。
関数の場合\(f(x)\)と\(f(a)\)の違いがわからないのと同じように。
{ }を使って数列全体を表しているのは,
集合に似た意識を持ってほしいということなのだろう。
集合\(\{a_n|\ n=1,2,3,\cdots\}\)と数列\(\{a_n\}\)の違いは,
集合には要素に順序関係がない,数列には並びに順序がある,ことかな。