121208 初版
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MathJaxがあまりにいいので, 調子に乗って書いてみる
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数列と関数の考えは、ほとんど違わないと思う。
図形と並ぶ,数学で取り扱う基本的な事柄だと思う。

数列1
\(n\) 1 2 3 4
\(a_n\) 2 5 8 11

この手の,項の間の関係に規則性があるような場合,
その規則を見つけるのはどうすればよいだろうか。
また,小学校と違い,高校では式を使って記述することが,
発達段階において相応しい方法であると考える。

2 5 8 11 14 17
╲╱ ╲╱ ╲╱ ╲╱ ╲╱
3 3 3 3 3
このように,隣どうしの項の差をとることを,階差をとるといい,
できた数列を,もとの数列の階差数列という。
数式で表すことも大切で,
\(a_2-a_1=3\)
\(a_3-a_2=3\)
\(a_4-a_3=3\)
\(a_5-a_4=3\)
\(a_6-a_5=3\)
もとの数列の一般項を\(\{a_n\}\)とすると,
階差数列の第\(n\)項\(b_n\)は,\(b_n=a_{n+1}-a_n\)
\(n\) 1 2 3 4
\(a_n\) 2 5 8 11
\(b_n\) 階差 3 3 3 3
\(n\) 1 2 3 4 \(n-1\) \(n\)
\(a_n\) \(a_1\) \(a_2\) \(a_3\) \(a_4\) \(a_{n-1}\) \(a_{n}\)
階差 \(a_2-a_1\) \(a_3-a_2\) \(a_4-a_3\) \(a_5-a_4\) \(a_{n}-a_{n-1}\) \(a_{n+1}-a_n\) 番号注意
\(b_n\) \(b_1\) \(b_2\) \(b_3\) \(b_4\) \(b_{n-1}\) \(b_{n}\) 番号注意
階差が一定のものを等差数列といい,
その差を公差という。
すなわち,数列\(\{a_n\}\)が等差数列である⇔\(a_{n+1}-a_n=d\) (\(n\)に依らず一定)
私たちの,数列の問題での大きな目標は
項間関係(漸化式)から一般項を求めることと,
その数列の和を求めることである。

高校なら,一度といわず何度でも
式でちゃんとやってみたい。

漸化式\(a_{n+1}-a_n=d\) すなわち,\(a_{n+1}=a_n+d\)
逐次的(successive)計算
\(a_{2}=a_{1}+d\)
\(a_{3}=a_{2}+d=a_{1}+2d\)
\(a_{4}=a_{3}+d=a_{1}+3d\)
\(a_{5}=a_{4}+d=a_{1}+4d\)

\(a_{n}=a_{n-1}+d=a_{1}+(n-1)d\)
帰納的(inductive) 再帰的(recursive)計算
\(a_{n}=a_{n-1}+d\)
\(a_{n-1}=a_{n-2}+d\), \(a_{n}=a_{n-2}+2d\)
\(a_{n-2}=a_{n-3}+d\), \(a_{n}=a_{n-3}+3d\)

\(a_{3}=a_{2}+d\), \(a_{n}=a_{2}+(n-2)d\)
\(a_{2}=a_{1}+d\), \(a_{n}=a_{1}+(n-1)d\)
\(a_{2}-a_{1}=d\)
\(a_{3}-a_{2}=d\)
\(a_{4}-a_{3}=d\)
\(a_{5}-a_{4}=d\)

\(a_{n}-a_{n-1}=d\)
両辺それぞれ合計を取る。
\(a_{n}-a_{1}=(n-1)d\)
すなわち,\(a_{n}=a_{1}+(n-1)d\)

表では

\(n\) 1 2 3 4 \(n\)
\(a_n\) \(a_1\) \(a_1+d\) \(a_1+2d\) \(a_1+3d\) \(a_1+(n-1)d\)
\(b_n\) 階差 \(d\) \(d\) \(d\) \(d\) \(d\)